令和5年10月　今だから言えること。

代表の工藤です。

平成18年に会社を作り17年目になりました。

ここ数年改めて〝人を育てる〟難しさを知りました。

私がつくった会社を引継ぐ時に、今いる社員をどこまで育てることができるのだろうか。思いの半分もできないだろう・・・

それでも、諦めず・腐らず・踏ん張り・見捨てず教える。

会社を作ったきっかけはいわゆる人材派遣、現場に人を出してお金をもらう、でした。平成15年頃だったと思います。

当初は仕事もまばらで会社にしていませんでしたが、7・8人の20代前半の子達が私の下で働きたい！と申し出てきました。

私は悩みましたが、やるからには日本どこでも通用する職人を育てる！返事挨拶は基本だ！俺は厳しいぞ！と伝え、皆も賛同しそれが始まりです。仕事は当然ですが、私生活も厳しく指導しましたし

その当時はそのやり方が正しいと思っていました。

しかし、私の思いを全力でぶつけた結果、当時10人ほどいた社員は２年程で居なくなりました。そこからは苦難の続きでした。

現場に行けば

「何が北斗工建だ！」

「何が挨拶だ！」

「お前の言うことなんてハイって返事だけで誰もきいてねえよ」

「お前は終わりだ！」

お客さんの所に行けば

「工藤さん終わったんだよ」

「みじめだね」

等々心の声が聞こえてくるようでした。

毎朝ため息から始まり仕事には行きたくありませんでしたが、それでも仕事は1日も休まず出ました。

プライドを捨て、歯を食いしばり、腐らず、踏ん張りました。

この経験からそれまでの指導を反省し、指導のやり方を変えました。しかし気持ちや方向性に全くぶれはありません。

どう伝えれば伝わるのか、今でも日々考えています。

正直ここまでこれたのは、社名に入れた息子の北斗が全国どこでも恥じない職人になって、私の思いを叶えてくれると思ったからで

それまでにせめて土台だけでも作っておきたい！その気持ちだけが心を支えていました。

北斗と、今いる社員の中では北斗の次に社歴の長い一史は、10年近く他県に出し足場の修行をしてもらいました。その一史には本当に苦労しました。未経験で学生気分が抜けず、弱音を吐くこともしばしばありました。同じ事を何度も何度も教え、分かるまで何度も教え方考える。また公私含め悩んでいたら、ひたすら解決するまで付き合う。苦労の甲斐があり、人としても職人としても成長し、今では安心して現場を任せられるようになりました。

北斗も13年目になり、私とぶつかり合う事も多くなりました。

ぶつかり合った後はお互い一人になって、冷静になって考えます。

数日考えることもあります。考えて納得し、結論が出るまで話し合います。ぶつかり合う内容は、お互い会社を良くしたい、一番は社員の待遇を良くしたい、という気持ちのぶつかりです。

私が会社を始めた時の思いである、職人を育てたい！の気持ちは今も変わらず、より強い気持ちへと変わりました。

最高の職人が良い仕事をしてくれれば、いつの日か仕事が入ってくる！そう思いながらも10年以上は思うように仕事は来ませんでした。出来もしない営業にも行きましたが、やはり相手にもされません。

気付けば17年目、親友も友達もいなくなり経営者は孤独だと思います。それでも北斗工建の職人が良い仕事をしてくれたお陰で仕事を頂けるお客様が増えてきました。

私の考え方ですが、汗には2種類の汗がある。

暑くて何もしなくても流れる汗

自分から動き自分からかきにいく汗＝いい汗

いい汗をかけるカッコイイ職人になれ！と教えます。

器用な人がソツなくこなすのではなく、器用な人が泥くさく働くからカッコイイ！

不器用な人は泥くさく働かないと必要としてくれません。

私は、職人は泥くさく働けと指導します。

私自身、若い時は冬でも一年中いい汗を流して、泥くさく働きました。

厳しい指導等で不満になったとき、いい汗を流しているときは、不満も汗と一緒に流れ心も洗わられます。これは私がその時感じた事です。何日も会社の不満・上司の不満を言う人の大半は、いい汗を流せていません。

人は変わらないよ、とよく言われますが私はそう思いません。

昔の私を知っている人の中には、あんな奴の会社ろくなもんじゃねぇ・大したことねぇなどという人も沢山いると思います。

ただ私みたいな弱い人間がここまでこれましたし変われました。

私にできて皆にできないことはないと思います。なにより、北斗工建の社員はカッコイイです！

これからも変わらず私がやっていく事、育てたい職人は

・返事挨拶の出来る職人！

・いい汗をかき泥くさく働く職人！

・ズルしない職人！

・人を欺かない職人！

・初心の気持ちを忘れない！

最後に北斗工建の由来です。

北斗たちが社会に貢献する。北斗貢献＝北斗工建

私が出来る限り環境を作り、私が若い頃に出来なかった事を、若い北斗や会社を支えてくれている社員たちがもっと盛り上げていき、社名に恥じないよう、関わる全ての人達から信頼され社会に貢献できる会社作りをしていきたいと思います

20年位の出来事をここには書ききれませんが、北斗工建を知っていただければと思いざっくりではありますが、ここに書かせていただきました。